大学院(人文社会科学研究科博士課程)

前期課程


総合社会システム専攻

アドミッションポリシー

本専攻が受け入れようとしている学生は、法学、経済学、経営学、政策科学の領域に属する社会の様々な問題に対する強い興味と関心を抱き、自らその問題の解明に向かって研究していこうとする人です。そして、その研究の過程で培われた能力を実社会の中で発揮していく人材を本専攻は望んでいます。また、社会人としてそれぞれの分野で現在活躍している人で、その職業遂行の中で発見した課題を追求するために本専攻で勉学しようとする向学心を持つ人を、おおいに歓迎しています。

定員

社会人5名を含め入学定員17名

概要

総合社会システム専攻には、学部の法学、経済、政治・国際関係という各専攻課程及び観光産業科学部産業経営学科に対応して、実務法学、経済システム、経営管理、そして政策科学の各教育研究領域が設置されています。

現代社会、特に沖縄におけるさまざまな問題は、その深刻さを増しています。構造的な経済不安を打開するための方策、新しい産業を立ち上げた後に必要となる組織管理、ますます複雑化する法的紛争に対しての的確な認識と処方箋、国際関係における沖縄の立場と対応策。求められているこうした能力は、深い知識の蓄積と、問題を根本から学びなおすことによって、身につけることができます。

私たち総合社会システム専攻においては、こうした高度な学識を有する専門的社会人を養成することを目的としています。各教育研究領域においては、バランスよく配置された専門家である教員が、大学院生の研究ニーズに細やかに対応する少人数教育を実施しており、この点は全国の大学院と比較しても自慢できることだと考えています。

修了者はマスメディア、金融機関、地方公務員、一般企業などを中心に幅広く就職しており、またさらに研究を続けるために他大学や本学の博士後期課程への進学も期待されています。

【実務法学領域】
実務法学領域では、法律学、特に行政法・刑法・国際法・社会保障法を深く研究し、また、その他の法律学分野にも関心を持つことによって、現代社会の諸問題を法学的な観点から分析する能力を身につけることができます。
【経済システム領域】
当領域は十数名のスタッフを有し、ミクロ・マクロ経済学を始めとして、公共経済学、金融論、財政学、国際経済学、経済政策論、社会政策論、環境経済学、統計学、計量経済学等の幅広い教育を提供しています。研究者養成コースに加え、組織内での様々な課題を分析するための手法を学ぶ政策評価実践コースがおかれています。一定の科目を履修することで、ファイナンシャルプランナーの受験資格を取得することが可能です。
【経営管理領域】
経営学、マーケティング、会計学及び税法の分野から構成されており、各分野を専門とする専任教員がグローカルな視点から研究指導を行っております。また、高度会計専門職業人育成のカリキュラムも準備されています。
【政策科学領域】
現代の沖縄や日本、さらには国際社会が抱える政策課題を多様な視点から探求していきます。沖縄は、国際政治と密接に連関しているという意味で、一地方自治体にとどまらない側面を有しています。そのため、地方自治体レベルの政策研究のみならず、広く日本政治や国際政治レベルからの分析も展開していきます。

在校生(留学生)の声

T.Sさん(総合社会システム専攻・経済システム領域2年)
 私は現在、経済システム領域の2年次に在籍し、主に中国の経済成長における環境問題、特に工業化に伴う水質汚染とその対策について研究しております。1年次の時には、経済学に関する主要科目を履修し、研究に必要な専門知識を習得しました。留学生として、生活や研究などの問題がありますが、先生はいつも研究室で積極的に対応し、たくさん支援してくださっています。
琉球大学は、中国の言葉でいう「地霊人傑」(ちれいじんけつ)的なところで、本当にすばらしい環境だと考えております。

人間科学専攻

アドミッションポリシー

人間科学専攻は、人間行動、人間社会、歴史学・人類学、島嶼研究、臨床心理学等の諸科学に強い興味と関心を抱き、人間関係の複雑化や価値観の多様化、グローバルな社会変動、環境破壊等の諸現象に対する高度な分析と実践的判断を志向する人材を求めています。また、研究職を含む高度専門職業人を目指す留学生や、キャリアアップを図る社会人も求めています。

定員

社会人5名を含め入学定員16名(うち臨床心理学領域5名)

概要

人間科学専攻は、人間行動、人間社会、歴史学・人類学、島嶼研究等の諸科学を体系的、融合的に教育研究することにより、国際化、行動情報科等に伴って生じる人間関係の複雑化や価値観の多様化、少子高齢化、地球規模の環境破壊等の諸状況に柔軟に対応しうる、高度な社会的・文化的分析能力と実践的判断能力を有し、島嶼社会の持続的発展に寄与しうる高度専門職業人の要請を行います。人間科学専攻には次のような5つの教育研究領域から構成されています。

【人間行動領域】
人間行動領域では、「人間」の本質にかかわる様々な問題について、哲学・倫理学、教育社会学といった側面から、理論的・実証的に学ぶことができます。
【人間社会領域】
社会学、社会福祉学、及びマスコミ学の分野から構成されており、各分野独自の教育研究を行っています。加えて、それぞれの教員が相互に連携し合い、人間と社会・地域との関係や問題を探るための幅広い教育研究を行っています。
【歴史学・人類学領域】
歴史学・人類学領域は、歴史学と人類学の2分野から構成されています。両分野は各々史料の読解とフィールド・ワークを重視しており、相互に連係しながら、ユーラシア世界全体を視野に収めた研究・教育を行っています。
【島嶼研究領域】
地理学および経済学の分野から構成されており、主に沖縄、アジア、太平洋の島々の自然環境、人文・社会環境、島嶼経済に関する現状と諸問題を、フィールドワークを含めて、専門的にかつ統合的に調査・考察します。
【臨床心理学領域】
臨床心理学領域では、幅広い領域の心理学の知見を生かして、医療、福祉、教育、司法・矯正、産業などの領域で活躍する臨床心理士の養成を行います。現代の多様化・複雑化する社会の中で生活する人々に対し、心の支援をするための理論や実践的方法を学ぶことができます。

在校生の声

T.Hさん(人間科学専攻・島嶼研究領域2年)
 島嶼研究領域には、島嶼についての講義が数多く設定されています。また、本学が島嶼にあるという特徴を活かし、フィールドで実地に学べる授業も多数あり、室内にこもりがちになる院生にとって大きな学びと自分の研究を見つめ直すいい機会になります。
 ゼミでは、沖縄島や世界の島嶼の特徴や問題について議論を行い、自分の研究テーマをより深めることができます。私の専門は地理学ですが、島嶼経済学の講義も受けることができ、異なる分野の方々から様々な意見をもらい自分の研究の視野も広がり、大変有意義な研究生活を送ることができます。

国際言語文化専攻

アドミッションポリシー

国際言語文化専攻は、琉球アジアおよび欧米の歴史・文学・言語や、あるいはまた言語コミュニケーションの分野に強い関心を懐き、本専攻に属するところの専門科学の方法を身に付け、地域社会や国際社会において実践的に活動したいと希う人材を求めています。また、キャリアアップを図り、異文化理解を深めたいと希望する社会人や留学生を積極的に受け入れます。

定員

社会人5名を含め入学定員12名

概要

国際言語文化専攻は、琉球アジア領域、欧米文化領域、言語コミュニケーション領域の3領域から構成されています。

国際言語文化領域では、琉球・沖縄を含む東洋と西洋の言語、文学、歴史、文化、言語コミュニケーション等の諸学問分野を有機的に連携させた総合的で学際的な教育研究を行います。グローバルな視点で諸問題に取り組み解決する能力を有し、地域社会はもとより、国際社会でも活躍しうる高度専門的職業人および研究者の育成を行います。新設された後期課程への進学も期待されています。

【琉球アジア文化領域】
琉球・沖縄を中心に日本、東アジア、東南アジアの地域間交流の歴史、地域社会とその文化の様態、発展についての教育研究を行います。これらの地域の歴史、言語、文学などの個々の領域にとどまらず、領域を超えて社会文化の構造や特性をトータルに追究します。
【欧米文化領域】
イギリス、アメリカ、ドイツ、フランス、およびスペインの文学、言語、歴史に関わる諸成果と諸問題について、特にイギリスとアメリカに重点を置いて探求し、学際的かつ多角的な教育を行います。
【言語コミュニケーション領域】
言語科学、応用言語学・英語教育学、コミュニケーション研究などについて、基礎から応用に至るまで学際的かつ総合的な教育研究を行います。また、専門分野の研究を深めながら外国語運用能力も同時に高める教育を行います。

在校生の声

A.Aさん(国際言語文化専攻・琉球アジア文化領域1年)
 国際言語文化専攻の魅力は、琉球を中心としたアジア地域全体に渡る多種多様な研究が可能であることです。また、各領域・各ゼミにおける研究テーマを見るとその範囲は非常に網羅的であり、特にゼミでは分野を超えた多岐に渡る意見交換も行われます。さらに、留学生との交流・議論を通じて国際的な見識を深めることもできます。修士課程は無意識のうちに自分の研究分野に閉じこもることが多いですが、本専攻では様々な学問分野からの刺激によって視野を広げ、自分の研究を常に前進させることができます。したがって、こうした研究環境が整った本専攻は、多面的かつ最先端の研究を望む者にふさわしい場となっています。
T.Tさん(国際言語文化専攻・欧米文化領域2年)
 大学院は、自分の関心と向き合い、その研究内容を伝達する力を培う場です。先生方とじっくり議論をする少人数制の授業では、多様な先生方の知識や考えを直に吸収するのと同時に、自分の考えを積極的に発信することが求められます。
 こうしたカリキュラムや、修論の取り組みを通して、学生は、自分の関心の探求、意見の構築、伝達力向上などの課題と向き合うことになります。この3つの要素は、もちろん修論だけではなく、人と関わり生きていく上でも重要だと思います。大学院とは、自分を掘り下げ、外へ広げるためのステップかもしれません。